長くコーヒー豆の量り売り専門店をやってきた上町珈琲。(現在もですが。)
量り売りするには店頭に計量器があります。
ずっと使っているのが
”天秤量り”
来店される多くの方は視線をやると、
「すごい量り使ってますね」
と珍しそうに見つめてらっしゃいます。
特に小さな子どもさんなんかは(幼時から小学生)、
分銅なんか見たことがないのでしょう。
仕組みをしりたくて興味深々のようです。
店頭で量り売りに使う計量器は、
2年に1度必ず検査に出さなければいけません。
狂っていないか正しく検査し、合格の認証をもらうのです。
でないと使用することはできません。
数字がデジタルで見える計量器の方が性格のような気がしますが、
じつはデジタルは不安定で狂いやすいとのことで、
私たちはこのアナログな計量器を使い続けています。

写真は引退した物ですでに何台目かになっています。
が、この写真を見るたびにどことなく哀愁を感じ、
その時代のお客様達のことや、お店の様子、当時の思い出などが詰まっているような気がします。
今までたくさんのお豆を計ってきた天秤量り。
存在感がありました。
今はこういった秤を作っている会社は現在一社だそうで、
そこが製造を辞めてしまうと新しい台は手に入らなくなるのがさみしいです。
丁寧に大切に使っていきたいと思います。