「精製(せいせい)」とは、コーヒーの実の中から種子(コーヒー生豆)を取り出すこと。
その取り出し方によってコーヒーの味に違いが生まれます。
生産国で精製して生豆の状態で日本にやってくるので、精製方法が違っても一見同じように見えます。
生豆は固い殻(パーチメント)の中 輸入されてくる生豆
主な精製法に「水洗式」と「非水洗式」の2種類。
文字通り種を取り出してから水で洗うか洗わないか。(まったく水を使わないわけではありませんがここでは割愛します。) 水洗、非水洗という言い方は今ではあまり使われません。

水洗式/ウォッシュ:コーヒーの実の果肉から種子を取り出し、種子のまわりについているぬめり(ミューシレージ)をきれいな水で洗って、乾燥させる。
◎風味の特徴:フルーティな酸味、すっきりと透明感のある印象。
水資源の多い場所で行われることが多い。コロンビアやカリブ海諸国、アジア、ケニアなどアフリカなど多く採用されています。
非水洗式/アンウォッシュ、ナチュラル:果肉がついたままのコーヒーの実を天日干しで乾燥させて、その後に脱穀してコーヒー豆を取り出す。
◎風味の特徴:コクのあるコーヒー本来の風味を引き出された印象。
エチオピアやブラジルなどの国で多く採用されています。
どちらが良い、ではなく一長一短があり、生産国の事情や気候、風土の特徴に合った方法が取られていたりします。
代表的なこの2つの精製法に加え、両者の中間的なセミウォッシュやハニープロセスもあります。
半水洗式/セミウォッシュ、パルプドナチュラル:コーヒーの実を水で洗い(未熟豆を除いてから)果肉を除去するがミューシレージは付いたまま乾燥させる。インドネシアではスマトラ式とも呼ばれる。
◎風味の特徴:独特な風味があふれる印象。 スマトラマンデリンが有名。
ハニープロセス:果肉を除去する際に、少し果肉やミューシュレージを残したまま乾燥させる。すると果肉の成分が豆の中に凝縮されます。残し具合によってブラック、レッド、イエロー、ホワイトハニーとなる。
◎風味の特徴:糖蜜のような甘身を感じやすく深いコクが印象。
また、最近ではより新しい技術によって個性的な風味を生み出すアナエロビック、バッグファーメテーションなどの精製法が試みられています。
現在取り扱っているバッグファーメテーションのコーヒーや精製法についてはこちら
精製によってコーヒーの風味がずいぶん違う気がしてきませんか?
お店でコーヒー豆を購入する時に精製法気にしてみると面白い世界が見えてくるかもしれませんね。