1杯のコーヒーでできること(#1 バードフレンドリーなコーヒー)

コーヒーを飲みながらふと考えること
ありませんか?

今日もおいしいな~。
と小さな幸せに感謝してコーヒーを楽しめていたら
あなたはとても恵まれています。

1杯のコーヒーが幸せを感じさせてくれる。
これからも30年後もずっとそんなコーヒーを作っていたいです。

鳥たちに優しいコーヒー

さて、今あなたが飲んでいる美味しいコーヒーの向こうはどうなっているか気になったことはありませんか?
少しのぞいてみましょう。

「バードフレンドリー®コーヒー」
渡り鳥が休息する森で生まれたコーヒーです。

バードフレンドリー®認証農園では、シェードグロウン(木陰栽培)というコーヒー本来の伝統的な農法によって森林に近い木陰を保ちながら有機栽培でコーヒーが育てられています。コーヒーはもともとコーヒーノキが森の中で自然の恩恵を受けながら成長し、実を付けたのが始まりです。

コーヒーの国といえば?

コーヒーが生産される国を知っていますか?
と聞かれ思い浮かぶのは、南米のブラジルとかコロンビアあたりではないでしょうか。
そしてジャマイカ、メキシコ、グァテマラなど中米、カリブ海周辺の国。近年ではパナマ、コスタリカ、エルサルバドルやホンジュラスなどコーヒーの国も挙がります。

一昔前では、コーヒーといえばブルーマウンテン、キリマンマンジャロやモカなどの名前を挙げるだけでコーヒーをよく知っている人でした。(これらは国名ではありませんが)
他、ベトナムやインドネシア、インド、エチオピアなどコーヒー生産地の主要国ですが、中南米の国が多いです。

これらの中南米の国のコーヒー栽培の発展がなかったら、私たちは今のように美味しいコーヒーを味わい、その奥深さを知ることはできなかったかもしれません。そのくらい中南米のコーヒーはさまざまで独特な香味に溢れています。

コーヒーの発展は、栽培方法の研究者たちや生産者の方々など先人達の並々ならない苦労の末にあります。

コーヒーの栽培法による森林破壊

コーヒーの栽培法は大きく分けると2つの方法があります。
森林に近い方法で栽培する本来のコーヒーの育ち方に沿ったシェードグロウン(木陰栽培)

サングロウン(直射日光栽培)は広大な農地でコーヒーノキだけを植える栽培。収穫量が増え機械化が可能になるため効率も良いです。近年、低コスト化を図る大規模なプランテーション型経営が増え、そのため、木陰を作るシェードツリーは伐採されています。

また、直射日光を浴びることで土壌は劣化、栽培に必要な土壌の養分がなくなります。弱くなった土壌には外から栄養(化学肥料)を与えなければならないし、強くしてあげなければなりません(農薬)。こうして自然の生態系も崩れていってしまいます。

シェードグロウン(木陰栽培) のコーヒー農園がもたらす環境の保護

話は戻ります。

北米と中南米を行き来する渡り鳥の減少が確認されました 。

と最初に書きました。
なぜ、1990年代後半から渡り鳥が減少しているのか。
想像ができそうです。

鳥は年間約5億匹が、冬を越えるため、食事のため、子孫を残すために世界中を旅するんだそうです。
例えば、グァテマラの生産地帯の多くは鳥類が生息する独特の生態系に位置しており、西半球にある4つの主要な渡り鳥飛来ルートのうち3つに沿っています。

鳥類学者・環境学者・地理学者の研究によって、シェードグロウン(木陰栽培)のコーヒー農園が渡り鳥の生息地となっていることを発見しました。渡り鳥達は、長い旅の中で森林に集まり身体を休むことができるからこそ次の地へと移動できているのです。

飛来ルートの生息地が減少すると渡り鳥達の行き場はなくなってしまいますが、シェードグロウン(木陰栽培) のコーヒーを作ることによって豊かな森環境を守り、渡り鳥が羽を休める場所を守ることができます。

私たちがコーヒーでできること。
バードフレンドリーなコーヒーを飲む。

コーヒーを選ぶ選択肢の一つにしてみてはいかがでしょうか?

*バードフレンドリーの認証を受けたコーヒー農園の国は現在12か国*
グアテマラ(中米)、ペルー(南米)、メキシコ(中米)、ニカラグア(中米)、エルサルバドル(中米)、ホンジュラス(中米)、コロンビア(南米)、エクアドル(南米)、ボリビア(南米)、エチオピア(アフリカ)、インド(アジア)、タイ(アジア)

エコツーリズム農園として自然環境の保全に努めている

この記事を書いた人

上町珈琲

上町珈琲