1杯のコーヒーから遠い国の生産地を想う

ハンドドリップ体験会でのこと。

とても印象に残ったことがありました。
親子で申し込んでくださったお母さんと小学6年生の男の子です。

コーヒーのことが好きで興味津々!
やっぱりおうちでコーヒーを淹れる環境があると自然に関心が湧いてくるんでしょうね、まさにその典型です。
午前の部は、ウェルカムコーヒーとしてスペシャルティコーヒーを淹れておもてなし。
新しく入荷したニカラグア産のカサブランカ農園、大粒パカマラ種のフルーティーな香りが突き抜けるコーヒーです。
浅煎り気味のコーヒーなので苦みよりも酸味が強いので、好みが分かれるところ。

でも、小学生、飲んでみて「フルーティーな感じ!」と良い反応。
おっっ!なかなかわかる!と嬉しくなりました。


次に、少し酸味が抑えられた中煎りでハンドドリップの練習。
そのあと、浅煎りと飲み比べ。
自分でハンドドリップしたコーヒー、とても上手に美味しく淹れてくれていました。

子どもって酸味は受け入れやすく、苦みに敏感なのかもしれません。
それでも風味の違いをしっかり言語化しようとする姿にただただ感心。

小学生のこの年頃って、コーヒーに関係する他のことに対しての関心が強いようです。

例えば、コーヒーが作られる国がたくさんあること、土壌のこと。
中米や南米、アジア、アフリカのコーヒー、どういう所で美味しく育つのか。
あまり話すぎにようにしないといけない、と注意しつつ伝えていると、

コーヒーを飲みながらふと、
「コーヒーを作ってくれている人に感謝しないと。」
そう言うのです。見えない遠い国の生産者さんのことに想いを馳せる小学生。いったい君は・・・。

次に「ウォッシュドって何ですか?」と質問された時も胸が高鳴りました。
たくさんのコーヒーの種類や名前がある中で”マチュピチュ”というコーヒーに反応した時です。「飲んでみる?」という流れからお豆をミル挽きしてまたドリップの練習。世界遺産のこと、ペルーって国は南半球?とお母さんに聞いたり、資料を見て10月から2月まで収穫時期って今なんだぁ、と話したりして過ごしました。
ウォッシュドって何ですか?って、コーヒーの精製法を聞く小学生って(笑)
資料に書いてある知らないことを知りたい、その欲求がうれしくてしょうがありません。

※気になる方はこちら

アラビカ種やロブスタ種の品種のこと、50年後今みたいに美味しいコーヒーが飲めなくなるかもしれないと言われている話には、「大人になってコーヒーが飲めないなんて絶対無理!」と力の入る彼。ほんとうに彼は小学生なのでしょうか。

もう、おうちでのコーヒー担当は彼になるでしょう!

参加してくれてありがとう。



この記事を書いた人

上町珈琲

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